なぜ自転車を乗ることで環境保護に貢献できる?

幼い頃に習った自転車は、20歳くらいになると、ほとんどの人が自転車を手放し、自動車へと乗り換えていきます。そこで今回は、普段から自動車を運転している人や自動車の購入を検討している人に向けて、自転車に乗ることで環境保護に貢献できる理由を紹介しようと思います。

今日、人々はさまざまな理由で自転車に乗っています。通勤費の節約のため、運動のため(車でジムに行く代わりに電動アシスト自転車を使うなど)、近所の友人を訪ねるため、いろいろな目的があります。いずれにせよ、自動車ではなく自転車を乗ることは、CO2削減、地球温暖化対策など、さまざまな形で環境にメリットをもたらすのです。以下で詳しく見ていきましょう。

1. 二酸化炭素排出量を削減する

アメリカ環境保護庁によると、年間12,500マイル走行する自動車は、11,450ポンドの二酸化炭素を排出すると分かっています。つまり、1マイル走行するごとに、約1ポンドもの二酸化炭素が排出されることになり、それが結局は、地球温暖化の原因である温室効果ガスとなってしまいます。自動車の代わりに、週1日だけでも自転車で通勤することで、CO2排出量を削減することができるかもしれません。

2. 化石燃料への依存を減らす

自動車に給油する1ガロンのガソリンは、すべてこの地球の自然から供給されたものです。石油産出国での政治的混乱やメキシコ湾における環境破壊など、最近の世界情勢は、私たち人類がこれまでに化石燃料に大いに依存してきたことへ多大な代償を払っていることを証明しているようです。もし、個人が自動車の代わりに自転車を環境保全の手段の一つとして選択すれば、現在の大きな依存を減らすことができるでしょう。

3. 新しい高速道路建設の需要が減る

ライフスタイルから考えて、今すぐには自動車を手放す準備ができないかもしれませんが、高速道路を利用する人が減るごとに、交通渋滞がグンと減ります。もし人々がある特定の日に自転車に乗ることを選べば、拡大し続ける高速道路のインフラに対する需要が減ることでしょう。これは、木々が保護されること、オープンスペースが増えること、そして道路建設に必要な資源が守れることを意味するのです。

4. 埋め立てゴミを削減する

自動車の部品の75%はリサイクル可能ではありますが、実際のところ、アルゴンヌ国立研究所の推定によると、毎年少なくとも300万トンのリサイクル不可能なシュレッダーゴミが埋め立て処理されているそうです。自動車の代わりにできるだけ自転車に乗るようにすれば、ガレージに駐車している時間が増えるので、自動車の摩耗や損傷を減らすことができ、自動車をより長く走らせることができ、ゴミの量も少なくなります。

5. 大気の質を向上させる

環境情報の宝庫であるアメリカ環境保護庁によると、アメリカ合衆国のCO2排出量の33%は交通機関が占めており、その半分以上を自動車が占めているとのことです。そんな中、自転車をあえて選択することはゼロエミッションに貢献できる手段です。また、自転車愛好家としても、サイクリング中によりきれいで澄んだ空気を楽しむことができるでしょう。

6. コールドスタートの排出を減らす

自動車は、始動時や最初の数キロが最も効率が悪いといわれています。目的地まですべての距離を走るのが大変な場合は、一部は自転車で移動して、残りは公共交通機関を利用するというのも一つの方法です。短距離の移動をなるべく避けることで、CO2地球温暖化への影響を軽減することができます。

7. 野生動物を守る

アメリカ合衆国魚類野生生物局によると、自動車事故によって毎年6,000万羽の鳥類が殺されていると推定されています。鳥や他の生物種への影響を減らすために、毎週の移動距離を減らすように心がけてみましょう。